バランスファンド5つの気がかりな点

投資する

8資産均等型バランスファンドとは

何に投資して良いか分からない投資初心者にとって、とっつきやすいのがバランスファンドです。

人気のeMAXIS Slimシリーズにも、8資産均等型バランスファンドがあります。

このファンドは国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内リート、先進国リートに12.5%ずつ配分して運用するものです。

画像元:三尾UFJ国際投信

バランス型ですので、ある資産が増えすぎたり、または減りすぎたりした時には、ファンドが売買を行い調節(リバランス)してくれます。

同ファンドは2021年4月30日現在で、純資産総額が902.28億円と順調に資産額を増やしています。

なかなか良さそうなバランスファンドですが、実は投資家にとって気がかりな点があります。

それは、

1.株式の投資国の構成が時価総額加重平均とずれている

2.リート(不動産)の資産配分が大きい

3. 新興国への資産配分が大きい

4. 自分でリバランスしづらい

5.運用管理費用(信託報酬)が若干高い

です。

以下に詳しく見ていきます。

1.株式の投資国の構成が時価総額加重平均とずれている

現在の世界の株式市場の時価総額にもとづいて、株式の運用先の資産配分を決めるとすれば、国内株式:先進国株式:新興国株式=7%:80%:13%≒1:8:1となるのが適正です。

しかしこのファンドは、いずれにも12.5%ずつ、つまり1:1:1の資産配分となっています。

つまり国内株式と新興国株式の配分が多く、逆に先進国株式への配分が少ないのです。

先進国株式よりも、国内株式と新興国株式に比重をおいて運用することになります。

2. リート(不動産)の資産配分が大きい

現在、全世界の株式市場の時価総額は64.9兆ドルです。

これに対して、全世界のリートの時価総額は1.1兆ドルです。

ということは、株式とリートの時価総額で資産配分を決めると、59:1になるのが適正です。

しかしこのファンドでは3:2の資産配分となっています。

つまり、リート(不動産)にかなり多めに配分して運用するということになります

不況時に株式よりもリートの下落が大きくなれば、その分ファンドの価格の下落も大きくなります。



3. 新興国への資産配分が大きい

債券の投資先の配分はどうでしょうか。

たとえば、ブルームバーグ・バークレーの債券指数をベンチマークとする米国バンガード社の ETFでは、新興国への投資割合は3.5%となっています。

一方、このファンドでは先進国と新興国の配分が2:1となっています。

 1の株式と同様に、債券についても新興国への配分がかなり大きくなっていると言えます。

4. 自分でリバランスしづらい

そもそも8資産均等配分がこのファンドのコンセプトです。

ですから、後にもっとリスクを取りたいとか、もっとリスクを抑えたいと思っても、このファンドで調節することはできません

またリートと新興国に比重が多いことに疑問を持った時などにも困ります。

自分好みの資産配分(アセット・アロケーション)にするには、他のファンドに投資するなどして調節しなければなりません。

しかしそうなると、かなり資産配分の管理がややこしくなるのです。

自動的にリバランスしてくれて楽チンだったファンドが、逆に面倒なものになるのです。

5.運用管理費用(信託報酬)が若干高い

様々な資産に分散して投資するため、運用管理費用(信託報酬)が同じシリーズの全世界株式型と比べて若干高くなっています。

(8資産均等型 0.154%、全世界株式型 0.114%)

バランスファンドでは仕方がないものなのでしょう。

まとめ

バランスファンドはとっつきやすいのですが、後になって資産配分を変えようとするとややこしくなる商品です。

いったんバランスファンドを売却して、資産配分を組み直す方法もあります。

しかし、 NISA 枠で投資していた場合には、売却後はその枠は使えなくなります。

また、特定口座で運用していて利益が出ている場合には、利益に課税されてしまいます。

バランスファンドを買う前には、これらの5つの点について考えておくべき必要がありそうです。

今日も良い一日です。ありがとうございます。

SBI証券[旧イー・トレード証券]

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