2021年1月15日の日本経済新聞電子版に「 20代鍛える貯蓄体質」という記事がありました。
記事の要旨は
②医療保険への加入の前に公的な制度を確認する
③貯蓄の目標は100万円程度とする
④貯蓄は自動化する
というものでした。
20代の方へのアドバイスというつもりで、各項目を見ていきましょう。

①貯蓄率15%を達成するために~生活コストの見直し
貯蓄率15%を達成するには、生活コストの見直しが不可欠です。
家賃の安い所に引っ越す、格安SIMに変更するなど、もう一度支出を見直してみましょう。
社会人になって定期的な収入が入ると、ついついクレジットカードを使ってしまうものです。
しかし、クレジットカードを使う場合には注意しておくべき点があります。
それは自分の収入以上に使わないことです。
クレジットカード払いをした場合には、その分の現金を封筒に入れておくなど、使いすぎない工夫をしておきましょう。
リボ払いは借金地獄へのファストパスですので、絶対やめましょう。
支出を最適化するために、もっと強力な方法があります。
それは、実家暮らしです。
もし今、親と同居しているのであれば、同居を続けることが、資産形成の近道です。
自由を求めて独立を早まらず、まずは十分な資産を貯めることに専念すべきです。
私の場合、社会人になった時には実家から遠く離れたところに配属となりました。
そのため、一人暮らしをせざるを得ませんでした。
もし、実家から通勤できる範囲であったのならば、迷わず実家暮らしを選んだでしょう。
親に毎月数万円を渡したとしても、一人暮らしをするよりは、はるかに支出が抑えられます。
親の小言ぐらい安いものです。
②保険の加入前に公的な制度を確認する
独身で20代の間は、民間の保険は必要ありません。
医療費が高額になったとしても、健康保険の高額療養費制度が使えます。
保険料を支払うよりも、ケガ・病気・失業などの時に備えて、生活防衛資金を早く貯めるべきでしょう。
どうしても心配ならば、都道府県民共済への加入を検討してみてはいかがでしょうか。
保険料が安く、民間の保険と違って余った保険料の割戻などが受けられます。
また民間の保険会社と違って、余計な保険のセールスもありません。
③貯蓄の目標は100万円程度
まずは100万円を貯めてみましょう。
独身であれば、収入が無くなっても、100万円で半年ぐらいは生活できます。
また、100万円貯められる体質になれば、200万円も300万円も難しくないはずです。
④貯蓄の自動化
貯蓄の習慣がない人は貯蓄の自動化が必要です。
勤務先に財形貯蓄があるのならば必ず利用しましょう。
振り込まれる前に差し引かれるので、残りが手取りだと考えて生活する習慣がつきます。
私もかなり長い間、財形貯蓄を利用しました。
払い出しが面倒なため、気がつけば結構な額が貯まっているのでおすすめします。
勤務先に財形貯蓄がない場合には、銀行の積立預金を利用してみましょう。
毎月25日に引き落とされるように設定していると、残りの額で生活するようになります。
一方、貯蓄の代わりになると言われる個人年金保険は全くお勧めしません。
現在の予定利率はかなり低く、元本はほとんど増えません。
それにもかかわらず、保険会社の手数料が大きいため、短期で解約すると解約返戻金が元本を大きく割り込むリスクがあります。
「年金保険料控除があるから節税になる」と加入をすすめられることがあります。
しかし、解約返戻金の元本割れのリスクに比べれば全く見合いません。
保険はあくまで万一の時の大きな支出に備えるものです。
保険会社のセールストークに惑わされないように気を付けましょう。
投資する
100万円程度の貯蓄ができたら投資にチャレンジしましょう。
最初は小さな額でリスク資産に慣れることから始めて、徐々に大きな投資額に増やしていきましょう。
20代から投資を始めれば、軽く40年ぐらいの投資期間があります。
最初は投資金額が少ないため、資産額の増加は小さなものです。
しかし、投資額が徐々に大きくなり、資産額もそれにつれて大きくなっていくと、リターンも大きくなって行きます。
収入の10%から始めて、最終的には収入の15%以上を投資に回したいですね。
なんといっても、20代は資産を積み上げる長い時間と大きな人的資本を持っているという強みがあります。
ぜひその強みを活かして、自由な人生を手に入れましょう。
・自分の収入以上に使わない。
・独身で20代の間は、民間の保険は不要。
・100万円貯められれば、200万円も300万円も難しくない。
・財形貯蓄・積立預金を利用する。
・最終的には収入の15%以上を投資に回したい。
今日も良い一日です。ありがとうございます。
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