FIRE 最強の早期リタイア術/クリスティー・シェン(ダイヤモンド社刊)を読みました

書評

徹底的に合理的

他人のゴミは自分の宝物同然という境遇の中で育った著者がミリオネアになり、経済的自由を達成するまでと達成した後のお話です。

大学で何を学ぶかについても、自分がやりたいことではなく、授業料と将来その学位から得られる収入から計算したスコアをもとに、何が一番効率よく稼げるのかを見極めて選ぶ、と言う考え方は徹底的に合理的です。

需要のあるスキルを磨くことによって、自分が必要とされるという考え方は、終身雇用制度が崩壊しつつある日本において、早期リタイアを目指さない人にとっても、心にとどめておくべき言葉でしょう。

あまり痛みの伴わない支出を減らすことから手を付け、維持することが高額な支出を減らしていく、というのはやはり経済的自由への重要なファーストステップですね。

マイホームに関しても、家の購入・売却費用や維持費を計算に入れた上でプラスになるのか、と非常に鋭い指摘です。

日本でも「家賃を払っていても永遠に資産にはならないが、ローン払い終われば資産になる」と言って新築の家を買う人たちがいます。

果たしてそのうちどれくらいの人が、35年ローンを支払った後に残る老朽化した家の資産価値とその間にかかった維持費を考えているのでしょうか。

恐怖に打ち勝つ

クリスティーさん夫妻が、リタイアした直後に起きたリーマンショックの時の話もとても印象的です。

同じ時期、私も日本株に投資していましたが、保有株の評価額がどんどん下がっていき、含み損が日ごとに大きくなるのを見ていると、早く売却して逃げ出したくなったことを思い出します。

実際、暴落の中でリバランスするために、資金を追加し、その追加した資金がどんどん溶けていくのを見るのは非常に恐ろしいものです。

しかし、その人間の本能に逆らうような投資が、後の株価上昇による大きな利益となって返ってくるのです。

4%ルール

ポートフォリオの4%の資金で1年間の生活費をまかなうことができれば、資産が持続する可能性が高いことも書かれています。

これはバートン・マルキールの名著「ウォール街のランダムウォーカー」にも紹介されています。

リスクを分散するために債券などを組み入れたポートフォリオでは、この控えめな数字の範囲で生活することが、経済的自由を続けるための秘訣のようです。

本書には経済的自由を得るまでに、どれぐらいの年数が必要なのかを示したグラフが掲載されていますが、重要なのは年収ではなく貯蓄率であると言うことです。

貯蓄率が高ければ、年収がそれほど多くなくても、より早く経済的自由を得ることができるのです。

7年半で早期リタイアを達成した三菱サラリーマンさんも、収入の8割を投資に回していましたね。

経済的自由を達成した後も、ポートフォリオ取り崩さなくても良いように、市場の暴落に備えて現金を準備しておく重要性についても書かれています。

クリスティーさんは5年分の資金を準備しておくべきだと述べています。

リーマンショック後、私自身も運用資産がマイナスから回復するのに4年以上かかりました。

旅行して節約

生活費を安くするために旅行する、と言う考え方も斬新です。

ふつうは旅行するとお金がかかると考えがちですが、物価の安い目的地を旅行の行程に含めることで、本国に住んでいる時よりも支出を抑えられると言う結果に驚きです。

人生を楽しみながらも、経済的自由を続けられるところが素晴らしいですね。

早期リタイア・経済的自由を目指す人にとっては、とても参考になる書籍です。

今日も良い一日です。ありがとうございます。





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