持ち家も不動産投資
先日、会社の同僚のAさんと話をしていたら、不動産投資の話になりました。
Aさんは、「不動産投資は額が大きいからリスクも大きいですよね。怖くてできないですよ。」 と言っていました。
それを聞いた私は、「いやいやAさん。あなたは昨年新築のマンションをマイホームとして買ったじゃないですか。それも立派な不動産投資ですよ。」 と答えました。
Aさんはポカーンとしていましたので私は説明を加えました。
「他人に賃貸する不動産投資もマイホーム購入も、基本的には同じ不動産投資ですよ。
ただテナント(賃借人)が他人か自分かの違いだけですよ。」
私の説明に対するAさんの答えは、「マイホームは別でしょう。」というものでした。
私自身は、「家というものは生活するための箱」でしかないと考えているので、賃貸派です。
マイホーム派はいろいろと感情面でご意見をお持ちですが、賃貸派の私が金銭面で行ったシュミレーションをご紹介します。
シミュレーション(マイホームの場合)
例として購入価格3500万円の新築マンションで考えました。
マンション価格 3500万円
頭金 500万円
ローン総額35年 3748万円(フラット35 固定金利1.32%)
取得諸費用・税金 175万円(5%と仮定)
固定資産税(35年間) 700万円
修繕積立金(35年間) 690万円(月1万円→11年目から1.5万円→21年目から2万円)
購入支払総額 5813万円

この場合、毎月の返済額は89,233円です。
そして、35年後に無事マンションが売却できたとしましょう。
マンション売却価格 1750万円
売却諸費用 88万円(5%と仮定)
売却後手取り額 1662万円
したがって、購入支払総額 5813万円-売却手取り額1662万円=4151万円
マイホームを購入すれば、35年間で実質4151万円支払ったことになります。
なお上記の計算には住宅ローン減税は考慮していません。
なぜならマイホームだと、専有部分の不具合(ボイラーの交換など)は自己負担となるのでそれらと相殺して考えています。
シミュレーション(賃貸の場合)
一方賃貸の場合を考えてみます。
1年目から15年目までの家賃が 10万円
16年目から25年目までの家賃が 9.5万円
26年目から35年目までの家賃が 9万円
家賃支払い総額 4020万円
賃貸派の35年間の家賃支払い総額は4020万円になります。
そうすると、マイホーム購入実質支払額4151万円 -家賃支払い総額4020万円=131万円
ということで131万円も賃貸派がお得ということになります。
いやいやローン返済額が毎月89,233円ならば、賃貸で借りるともっと家賃が高い12万円ぐらいに相当するよと考えてみましょう。
1年目から15年目までの家賃が 12万円
16年目から25年目までの家賃が 11.5万円
26年目から35年目までの家賃が 10万円
家賃支払い総額 4860万円
賃貸派の35年間の家賃支払い総額は4860万円になります。
マイホーム購入実質支払額 4151万円-家賃支払い総額4860万円=マイナス709万円
「ほらマイホーム派の方が709万円もお得でしょう」という結果になります。
ところがちょっと待ってください。
賃貸派の方は頭金500万円を支払っていないので、これを35年間運用することができます。
手元の500万円を5%で35年間運用すると、税引き後の手取り額は2306万円になります。
先ほど賃貸派はマイホーム派より709万円多く支払っていました。
しかし500万円を元手にした投資で2306万円を35年後には持っています。
したがって2306万円-709万円=1597万円
結果は反転し、賃貸派はマイホーム派よりも1597万円お得になります。
まとめ
たしかにこのシミュレーションも数字を少し変えれば結果は違ってきます。
あくまで私の周りの状況を参考にシュミレーションした結果です。
実際はマンションの売却価格はもっと安いと考えられ、家賃についても12万円は高すぎるので、シュミレーション以上に賃貸がお得と思っています。
2年前には想像すらしなかったコロナ禍による社会の変化を考えると、20年~30年も先の収入をあてにして住宅ローンを組む危うさを強く感じます。
また「テレワークで家にいることが増えたから、快適なマイホーム購入」という考えも個人的にはリスキーすぎるという気がします。
ですから今後も私は賃貸派で行こうと考えています。
今日も良い一日です。 ありがとうございます。
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