老後にいくら必要?~現役時代から準備していますか~

年金

老後2000万円問題を振り返る

平成元年6月3日に金融庁が公開した金融審議会市場ワーキンググループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」は老後2000万円不足問題の議論の発端となりました。

その後、政府によってこの報告書の公開は止められましたが、その報告書の元となった資料は今でも公開されています。

(金融審議会 「市場ワーキンググループ(第21回)」議事録

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/market_wg/siryou/20190412.html )

この資料によれば、65歳の人が90歳まで生存する確率は、1970年生まれ男性は41%、女性は67%、1990年生まれの男性は44%、女性は69%となっています。

画像元:金融審議会 「市場ワーキンググループ(第21回)」議事録

1990年生まれの人たちの約半数は90歳まで生きる可能性があるということです。

つまり、65歳の年金受給開始から25年間は生きていると言い換えることもできます。

では、その間の収入と支出の関係はどうでしょうか。

同審議会の議事録資料によれば、65歳以上の夫婦の月間の実収入は20万9,188円であり、税金や社会保険料を含む支出は26万3,718円となっています。

その差5万4,530円が毎月の赤字となり、これに30年つまり360ヵ月をかけた額1,963万800円が不足するというのが、年金2000万円不足問題になったわけです。

画像元:金融審議会 「市場ワーキンググループ(第21回)」議事録

では、最新の年金の受給額はいくらになっているのでしょう。

厚生労働省発表の「令和元年度 厚生年金保険 ・国民年金事業の概況」によると男性の厚生年金平均受給額は月額 17万1,305円、専業主婦の女性の国民年金受給額は月額6万5,008円、夫婦合計で23万6,313円となっています。

(「令和元年度 厚生年金保険 ・国民年金事業の概況」厚生労働省 

https://www.mhlw.go.jp/content/000706195.pdf )

しかし、ここから所得税・住民税・国民健康保険料や介護保険料が差し引かれるので、手取りはその約9割で21万3,000円ほどになります。

これでもやはり、毎月5万円ほど不足する計算になります。

さらに、少子高齢化に伴い、年金の所得代替率も今後下がっていくことが見込まれています。

今後、支給される年金だけで生活をしていくのは、ますます困難になっていきます。

画像元:金融審議会 「市場ワーキンググループ(第21回)」議事録

解決策①

ではどうすれば良いのでしょうか。

まずは家計の支出の最適化をすることです。

例えば、20万円の年金収入があり、支出が20万円以内であれば基本的にお金が不足することはありません

ですから、現役時代から生活コストに気を配り、支出の最適化に取り組むことはとても重要です。

解決策②

では支出の最適化に取り組んでも、毎月の生活コストが25万円の場合にはどうすれば良いのでしょうか。

その場合、働けば解決します

65歳以降、毎月5万円の赤字があれば、30年間で赤字のトータルは1,800万円になります。

しかし、65歳から毎月10万円の勤労収入があれば、70歳までの5年間で600万円稼げます。

さらに70歳から75歳までの5年間、毎月2万円の勤労収入があれば5年間でさらに120万円稼げます。

10年間で720万円の収入です。

この720万円の勤労収入があれば、30年間の赤字を補填するのに必要な資産額は1,080万円にまで減らすことができます

65歳までに十分な資産形成がなくても、働くことで、ある程度挽回できます。

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資産形成ができた方の場合

一方、現役時代に資産を形成できた方の場合はどうでしょう。

資産を株式などで運用し、毎年4%ずつ取り崩した場合で考えてみます。

毎月の年金収入が20万円で、生活コストが20万円の方は、資産から取り崩した分は全て余裕費として使うことができます。

生活コストが25万円の方は、資産が1,500万円あれば収支が合い、それ以上の資産があれば取り崩した分は余裕費として使うことができます。

しかし、生活コストが30万円の方は、資産が3千万円なければ収支がトントンになりません

黒字は余裕費 赤字は不足額

資産がある方にとっても、支出を最適化して生活コストを下げることが、65歳以降の生活に大きな影響を与えることが分かりますね。

歳を重ねてからあわてるのではなく、早いうちから老後のお金を考えておきたいものです。

まとめ
・1990年生まれの人たちの約半数は90歳まで生きる可能性がある。
・65歳以降、厚生年金を受給しても、毎月5万円ほど不足する。
・解決策① 支出の最適化
・解決策② 働く
・資産形成ができた人も、生活コストの大小が大きく影響する。

今日も良い一日です。 ありがとうございます。

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