最近投資家が増えてきた
2021年2月13日日本経済新聞によると、投資信託への流出入額が1兆2,438億円の流入超と、2018年6月以来2年7ヶ月ぶりの大きさとなっているそうです。
また海外株を組み入れたグローバル型投資には、約3年ぶりの水準となる5,471億円の資金が流入しているそうです。
これは米国を中心として株価が堅調だったため、買い時を見計らっていた投資家が、一時的に米国株が下落したのを見て、「買い時」と判断して資金を投入したからだと考えられます。
最近私のまわりでも、30代の方が投資信託での運用の話をしているのを聞くようになりました。
そのうちの一人の話を聞くと、ロボアドバイザーを使って少額の積立で運用しているということでした。
時々スマホでチェックして、運用益をうれしそうに教えてくれるのですが、現状の好調な株式相場が終わり、下落に転じた時、株式投資を続けられるかどうか少し心配になります。
聞いている運用益からすれば、暴落しても十分給料で補填できる額だと推定されるので、生活に影響するということはないのでしょう。
少額投資にも意味はあるのか
「ある程度のまとまった額を貯めてからではなく、少額から投資をする意味があるのか」という方もいます。
確かにインデックス投資や高配当株投資は、数パーセントのリターンを取りに行くものなので、元本が小さいと資産形成に対するインパクトも小さいものとなります。
しかし少額から投資する事によって、実際の株式の値動きを自分の投資したお金で経験することができ、リスク資産の運用に慣れていくことができます。
ご存知の通り、株式市場は周期的に暴落を繰り返します。
私自身もアジア通貨危機、ITバブル、リーマンショック、ギリシャショック、東日本大震災、チャイナショックと数々の暴落の洗礼を受けてきました。
最初のアジア通貨危機では、投資していたマレーシアファンドの価格が日々値下がりしていくのを呆然と見ていくしかありませんでした。
またITバブルでは、投資した米国株がロケットのように値上がりしました。
幸い上昇相場で運よく売り抜けることができましたが、その後の下落に背筋が寒くなったものです。
その後は株価の上昇や下落を体感しているうちに、株式投資とはこんなものだという考え方ができるようになり、少々の調整では平常心でいられるようになりました。
もっともリーマンショックの時には、投資資産額が回復するのに4年ほど要することになり、その間、追加投資した資金がどんどん溶けて消えていくような感覚に襲われたことは忘れられません。
だから少額投資から始める
このような投資家としての辛い経験は、投資資金が少額のうちにしておく方が良いと私は考えます。
そうすれば、その後資産規模が大きくなった時に暴落に直撃しても、慌てて売却するなどの悪手を取らないで正しく対応することができます。
支出を見直して、投資資金を増やしていくことは、経済的自由を達成するためには不可欠です。
投資資金が大きくなればなるほど、数パーセントのリターンでもインパクトが違ってきます。
しかし同時に、株式相場の暴落時に受けるインパクトもそれ相応に大きくなります。
暴落について、いくら書籍などで知っていても、自分が投資したお金が目減りしていくのを実際に体験してみると想像以上にツライものです。
一方、60歳まで投資を経験したことがなく、定年して退職金というまとまった金額を手にしてから投資を始めるという方がいます。
老後のお金が心配なので、少しでも増やそうとする気持ちはよくわかります。
しかしこの場合、勉強不足と経験不足が災いして、良くない投資商品を売りつけられたり、投資詐欺に全てを持っていかれたりする方が相当数存在するのも事実です。
まとめ
大きなお金が手元に来てから投資を始めるよりも、少額から投資を始めてみる。
回復不能な痛手を避けるためにはとても良いことだと考えます。
最近では優れたインデックスファンドがネット証券で購入できるので、最低限の投資の勉強をしたならば、すぐに少額から投資を始めてみるのが良いでしょう。
今日も良い一日です。ありがとうございます。
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